一言でオーダースーツといっても、3つの種類に分けることができます。完成するまでの時間や費用も異なります。本記事では、それぞれの特徴や費用の相場について解説していきます。
冒頭でもお伝えしたとおり、オーダースーツは「フルオーダースーツ」「イージーオーダースーツ」「パターンオーダースーツ」の3種類に分かれます。まずは、それぞれの特徴と費用相場についてご紹介します。
最も自由度が高く、また完成までの手間暇がかかるのがフルオーダースーツです。顧客一人ひとりの体型を採寸して型紙を作るところから始めるので、まさに世界に1つだけのスーツが完成します。
仮縫い、縫製まですべてが手作業で行われ、職人の高度な技術と時間を要するため、費用相場は20万円以上になります。細部までこだわることができ、完全に身体にフィットするスーツが完成します。
ゲージ服とよばれるサイズごとのジャケットを羽織り、ベースとなったものにグレーディングと呼ばれるサイズ調整手法で修正していくのがイージーオーダースーツです。顧客の体型に合わせて型紙を修正するので、フルオーダーよりも安価なのが特徴です。
デザインや生地を選べる幅は広く、個性を出すこともできます。イージーオーダーは、フルオーダーとパターンオーダーの中間ともいえます。
既製スーツが体型に合わないが、費用は抑えたい人におすすめです。相場は5~20万円です。
自分の体に合う型紙を選び、縦方向の長さ(袖丈やズボン丈)を変えることができるのがパターンオーダースーツです。ウエスト、袖丈、着丈など各パーツのサイズを調整します。より細部までフィットするスーツが欲しい標準体型の人は、充分満足できる仕上がりになるでしょう。
型紙を用いて工場で大量生産できるため、仕上がりも早いです。選べるデザインは限られますが、2~5万円で仕立てができるのが大きな魅力です。
3つを紹介しましたが、ライフスタイルや体型などは人それぞれ違うので、自分に合ったオーダースーツを選びましょう。
國枝大祐
それぞれのオーダースーツをコップに例えると、フルオーダーはガラス製、イージーはプラスチック製、パターンは紙製に当てはまるかもしれません。これは、縫製の丁寧さ(≒着用耐年数)のイメージにも当てはまります。そして、ここで言いたいのは、紙コップが悪いわけではないですし、ガラス製が常に最高でもありません。BBQの場なら紙やプラスチックが良いですし、バーではやはりガラス製が似合います。各々のライフスタイルに合わせて選ばれると良いと思います。
オーダースーツは、店舗選びで良し悪しが決まるといっても過言ではありません。価格や生地など、店舗によって特徴が異なるからです。ここでは店舗を探すときに気をつけたいポイントを紹介します。
オーダースーツの価格は、2万円台から数十万円までと幅広いのが特徴です。パターンオーダースーツ、イージーオーダースーツ、フルオーダースーツの順で値段は高くなります。
生地の質、オプションの有無、そして手作業の割合で価格は決まります。あらかじめ予算を決めておき、こだわりたい部分とそうでない部分を区別しておくのがおすすめです。
生地は好みの色や柄を選べます。とくにスーツの印象を大きく左右するのは柄です。無地、ピンストライプ、グレンチェック、ヘリンボーンの織り柄が人気です。
国内品だけでなく海外の有名な生地メーカーの高品質な生地を仕入れている店舗もあります。記事サンプルを触って質感を感じたり、実際に肩から生地を身体に合わせたりすることも可能です。
生地は在庫状況が変化し、毎年新作も発表されます。自分好みの生地を取り扱っているか確認しましょう。
裏地、ステッチ、ポケット、名入れなどさまざまなオプションがあります。無料のオプションと有料のオプションがあり、予算に合わせて追加するとより特別な1着になります。
着心地をアップするために、例えば裏地のポリエステルから柔らかい肌ざわりのキュプラ素材へ変えたり、ボタンをプラスチックから水牛へ変更するのもおすすめです。ベストも追加して、スリーピースとして着るのもとてもおしゃれです。
ジャケットを脱いだ時にわかるボディライニングもスーツ好きな大人がこだわるポイントです。
オーダースーツは、オーダースーツ専門店、デパート、スーツ量販店で購入できます。
オーダースーツ専門店は個人経営の場合も多く、上質な雰囲気でゆったり選ぶことが可能です。デパートにあるオーダーサロンなら、高級感ある雰囲気を楽しめます。
また、デバートではスーツの催事でお得に買えるオーダースーツを取り扱う場合もあります。
スーツ量販店は気軽に訪れやすい雰囲気です。高機能で良質な生地を自社開発している量販店もあります。大量生産できるので、コスパがよいのが大きな魅力です。
店舗の雰囲気、店員の接客対応も含めた、居心地の良さを感じられるのかといった点もポイントです。
アフターフォローにどんなサービスがあるかも確認しておきましょう。スーツは日常的に着るものなので、時には修理やサイズ直しが必要になる場合があるからです。
購入後1年間はサイズの再調整などの直しを無料でやってくれる店舗もあります。また、2着目以降は店舗へ行かずに、ウェブから生地を選ぶだけでオーダーできる店舗もあります。
オーダースーツは安い買い物ではありませんので、フォローまでしてくれる店舗であれば安心です。
國枝大祐
この年代になると、オシャレをする人としない人が両極端になってきます。そして、30代40代でさまざまな経験をし、スーツに対しても自分なりのスーツスタイルが確立されているのではないでしょうか?体型に自信がなくなる人がほとんどだと思いますので、仕立ても、今までのような身体にピッタリというよりは、身体の衰えをスーツでカバーして立派に見せるような工夫が必要になってきます。子育てが終了し、再び自身の為に使えるお金が増えてきた方は、思い切ってフルオーダーに挑戦してもよいかもしれません。
オーダースーツを着れば、一気にオシャレな雰囲気になりますし、体型にぴったりフィットするスーツなら活動的になれます。責任ある仕事をこなす50代60代の男性こそ、オーダースーツで毎日を快適に過ごしましょう!